
突然トイレがつまって流れなくなってしまい、困った経験はありませんか?

まずは『すっぽん』(ラバーカップ)を試そう

すっぽんを使う時のポイントは、押す時ではなく引く時がとても重要です!
正しくすっぽんを使用できていないと、つまりを解消させる効果が減ってしまうので、適当にジュポジュポとやるのではなく、的確につまりを狙って使用するようにしてください。
すっぽんが自宅に無い場合は、棒やブラシでつまっている物を突いて砕いてみてください。
ただし、突きすぎて誤って奥に押し込むと、つまりがさらに悪化してしまう恐れがありますので、様子を見ながら行ってください。
トイレにつまってしまったのが、大量のトイレットペーパーや、お掃除シートなどの柔らかい物だった場合は、暫く放置しておくと水を吸ってさらに柔らかくなる事で、つまりが解消する事もあります。
おもちゃや、スマホなどの異物をつまらせてしまった場合は、時間を置いても改善する見込みはありませんので、物理的に取り除くしか方法はありません。
『すっぽん』が無い場合、ラップで代用可能!

注意ポイント
この方法を行う際、トイレのつまりによって便器内の水が便器のふちスレスレまできていて、溢れそうなくらい溜まっている場合は、必ず水を減らした状態で行うようにしてください。
1:便器にラップを張る
便器の穴の部分全体を覆うようにラップをかぶせていきすが、破れないようある程度の厚みが必要なので、10枚以上重なるように貼ります。
2:隙間ができないように重ねる
便器内の空気が漏れ出ないよう、ラップを重ね隙間を埋めてください。
3:レバーを回し水を流す
レバーを回し水を流すと、空気圧によってラップが若干膨らみます。
4:心臓マッサージを行うようにラップをゆっくりと押し込む
水を流して圧がかかり膨らんだラップの中心部分を、両手でゆっくりと押し込んでいきます。
そうすると、便器内の水が吸引されすっぽんと同じような作用が働くので、トイレのつまりを解消させる効果に期待ができます。
※ラップを強く押しすぎて破れたりしても、トイレには絶対に流さないようにしてください。
ラップ使用での、トイレつまり解消のやり方はこちらの動画を参考になさってください↓
すっぽんの代用でペットボトルを使う

使用するペットボトルはどのサイズでも大丈夫ですが、便器内の排水口にピッタリと嵌るサイズが理想的です。
また、少し柔らかめのペットボトルのほうが使用しやすいと思います。
1:ペットボトルをカットする
ペットボトルの上部か底部分、どちらでも良いので怪我をしないように注意して、カッターやハサミで切り口が真っ直ぐになるようカットします。
2:必要に応じて床や壁を養生する
便器内の水が飛び散る可能性がありますので、必要に応じてビニール袋や新聞紙を使って床や壁を養生してください。
3:便器内に水を溜める
便器の半分くらいの位置まで、水を溜めておきます。
4:便器の排水口部分にペットボトルを当てる
便器内の水が溜まる部分(排水口)に、ペットボトルのカットした方を押し当てます。
なるべく密着させるようにして、奥の方まで挿し当ててください。
5:ペットボトルを上下させる
すっぽんを使用する時と同じ要領で、ペットボトルを上下させます。
つまっている物と水が流れている感覚があれば、完了です。
軽めのトイレつまりであれば、ペットボトルでも十分につまりを解消する事は可能ですので、試してみてください。
こちらの動画では、実際発生したトイレつまりにペットボトルを使用して、解消される様子が紹介されています↓
水位が高い場合はバケツなどに移す
つまってしまった物を流せないか何度も試しているうちに、便器内に水が沢山溜まってしまった場合は、水が溜まった状態のまますっぽんを使用すると、便器の外に水が溢れてきてしまう可能性がとても高く、床が汚水まみれになってしまう恐れがあります。
便器内の水が大量に溜まっている場合は、すっぽんを使用する前に水をバケツに移すなどして、便器内の水位を下げておく必要があります。
バケツに水を移す際は、灯油ポンプや柄杓を使用すると、スムーズに移せるのでオススメです。

手ごわい詰まりは『お湯・重曹・酢』を使って解消!
すっぽんやラップを使用しても改善されない場合は、つまっている物が固まっている事が予想され、トイレットペーパーなどがつまって、ガチガチに固まってしまっている場合は、お湯・重曹・お酢を使う事で柔らかくできる可能性があります。

この方法を試す際も、便器内の水が増えている場合は、通常時の水位になる程度に水を減らした状態で行ってください。
お湯・重曹・お酢を使ったトイレつまりの解消法
- 止水栓を閉める
- 温水洗浄便座をお使いの方はコンセントを抜いておく
- トイレの窓を開けたり換気扇を回すなどして、換気をしておく
- 便器内の水が溜まっている部分に重曹を50g投入※必ず先に重曹を投入してください。
- クエン酸(お酢)を、100ml追加して投入
- 便器の半分の位置くらいまで40〜50℃程度のお湯を注ぐ
- 1時間ほど、そのまま放置
- バケツなどで便器に水を注いでみて、水が流れていくようであればつまり解消です
- 止水栓を開き、温水洗浄便座のコンセントを戻し完了
※重曹とクエン酸(お酢)の割合は【重曹:クエン酸=2:1】になるようにして投入すればOKです。
注意ポイント
熱湯を使用すると、便器にヒビが入ったり割れたりしてしまう可能性がありますので、必ず50℃程度までのお湯を使用するようにしてください。
また、重曹とクエン酸を混ぜると二酸化炭素が発生するので、あまり過度に心配する必要はありませんが、換気をしながら行うようにしてください。
重曹+クエン酸+お湯を使用して、つまりが無くなっていなくても、つまっている物が柔らかくなっている可能性はありますので、1時間放置後にすっぽんを使用してみてください。
重曹+クエン酸+お湯が有効なつまり
- トイレットペーパー
- トイレに流せるお掃除シート
- 固い(大きい)排泄物
重曹+クエン酸+お湯の効果を得られないつまり
- 携帯電話やおもちゃなどの固形物
- 猫砂
- 紙おむつ、生理用品
オムツや生理用品は吸水性のある素材なので、水に浸かった状態で放置すると膨張してしまい、つまりが悪化する可能性が高いので、誤って流してしまった場合は早急に取り除くようにしてください。
それでもダメなら薬品の力で
すっぽんなどを使用してもあまり効果を得られなかった場合は、薬品の力を借りてみましょう。
トイレをいつも通り使用していたのに、突然つまってしまったなどという場合は、尿石の付着が原因になっているケースがあります。
尿石は尿に含まれているカルシウムイオンが固まり石化したもので、便器内だけではなく排水管の中にも付着し蓄積されてしまう事があります。
使用年数の長いトイレや、使用頻度の高いトイレは尿石が付着している可能性も高く、排水管などに尿石が付着すると、そこにトイレットペーパーや排泄物などが引っかかり、排水管の穴を塞いでトイレつまりの原因となってしまいます。


軽い尿石程度であれば、手軽に購入できるサンポールが有効です。
また、長年蓄積された頑固な尿石の場合は、さらに強力な尿石除去剤のデオライトがオススメです。
各薬品の使用方法は、商品によって異なりますので、説明書きをしかっり読んで正しく使用するようにしてください。
※防汚加工のしてある便器に酸性の洗剤を使用すると、コーティングなどを傷めてしまう事がありますので、使用可能かどうかを事前に確認しておいてください。
注意ポイント
酸性の洗剤は刺激が強いので、使用する際は必ず換気をしゴム手袋を装着するようにしてください。
また、塩素系酸性の洗剤を混ぜると有毒なガスが発生するので注意が必要です。
詰まってしまったらパイプ洗浄剤はもう手遅れ
トイレが完全につまってしまった場合、トイレ専用のパイプ洗浄剤を使用しても、つまりに対しての効果はあまり得られません。
パイプ洗浄剤は、あくまでトイレつまりの予防目的や、トイレの流れが悪くなってきた際に使用する物なので、完全につまった物に対するアプローチは期待できません。
しかし、トイレつまりの原因となるヌメリなどを除去してくれるので、パイプ洗浄剤を定期的に使用する事は、トイレつまりの予防としては有効です。
まとめ
トイレのつまりは軽いものであればすっぽんがなくても、ラップやペットボトル、重曹とお酢など自宅にある物を使って解消させる事も不可能ではありません。
慌てずに症状を見極めて、落ち着いて対処する事がとても大切です。
何か異物を落としてしまっても、無理に流すような事は絶対にしないでください。
どうしても難しければ、プロに依頼しよう
携帯電話やおもちゃなどの固形物、オムツや生理用品などの吸水し膨張してしまう物をトイレに落とし、自分で取り出すのが困難な時は、すぐにプロに依頼しましょう。

便器の排水口から、つまりまでの距離が長くなってしまうほど、修理にかかる費用も高くなってしまうというのが一般的ですので、固形物などを誤って流してしまった時は、何度も流したりせず早めにプロに相談するのがオススメです。