「最近、蛇口が空回りするようになった…」
「蛇口が固くて、力を入れないと回らない!」

水道水の使用に困ってはいないけど、蛇口ハンドルの調子が悪くこのようなお悩みを抱えていませんか?
そのまま使用を続けると、水が出なくなってしまったり、水を止められなくなってしまう恐れも。

蛇口が空回りしたり固くなる原因
蛇口が空回りしたり、逆に固くなってしまったり…
これらは、どこのご家庭でも起こりうるトラブル。
その原因は、以下のようなケースが考えられます。
単水栓やツーハンドル混合栓の場合
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水のみを吐水する単水栓(画像左)と、ツーハンドル混合栓(画像右)でハンドル操作に不具合が発生する原因は、下記の通り。
蛇口の空回り
単水栓が空回りする原因で最も多いのが、スピンドルの劣化。
スピンドルとは?
単水栓やツーハンドル混合栓内部に取り付けてあるスピンドルは、金属製で経年により摩耗によりネジ山がすり減ってしまう事も。
ネジ山がすり減るとパーツ同士が正常に噛み合わず、蛇口が空回りする原因となってしまいます。
蛇口が固い
単水栓やツーハンドル混合栓で、蛇口が固くなるトラブルはいくつかの原因が考えられます。
- ミネラルが付着している
- 劣化やサビの発生
- グリス切れ
1:ミネラルの付着
水道水には、カルシウムなどのミネラル成分が含まれています。
浴室の鏡やシンクなどに、白い結晶のような物が付着し鱗状になっているのをご覧になった事がある方も少なくないかと思います。
あの白い結晶が、ミネラル成分。
ミネラル成分が蛇口内部にまで付着すると、ハンドルがスムーズに動かず固くなってしまうケースがあります。
2:劣化やサビの発生
蛇口類はサビや劣化に強いステンレス製ではありますが、長年の使用で水栓周辺や内部にサビが付着してしまう事も。
サビが発生すると、水栓内部パーツの動きが悪くなり蛇口が固くなる症状が現れます。
3:グリス切れ
蛇口が固くなってしまう原因で最も多いのが、グリス切れによるもの。
グリスとは?
グリース(grease)またはグリスとは、液状潤滑油、またはその他の液状潤滑剤に増稠剤(ぞうちょうざい)が添加、均一に混合させられたものである。
引用元:Wikipedia
グリスは蛇口ハンドルをスムーズに回せるようにするための、潤滑剤。
長年の使用でグリスが切れてしまう事で、動きが悪くなり固くなってしまいます。
シングルレバー混合栓の場合
シングルレバー混合栓でハンドル操作に不具合が発生する原因は、下記の通り。
蛇口の空回り(蛇口がゆるい)
シングルレバー混合栓のレバーが空回り、ゆるい、グラグラしている場合、ハンドルを固定するネジの緩みが考えられます。
蛇口が固い
単水栓やツーハンドル混合栓で、蛇口が固くなるトラブルはいくつかの原因が考えられます。
- バルブカートリッジの経年劣化
- クレンザーの使用
1:バルブカートリッジの経年劣化
まず最初に考えられるのが、バルブカートリッジの経年劣化。
バルブカートリッジとは?
長年のご使用によりハンドルと連動しているバルブカートリッジの動きが悪くなり、ハンドルが固くなってしまいます。
2:クレンザーの使用
シングルレバー水栓の汚れを綺麗に洗浄するために、研磨剤が含まれているクレンザーなどの洗剤の使用が原因になっている事も。
クレンザーで水栓を掃除するとピカピカになるので、とても便利ですよね。
しかし、蛇口の接続部などには隙間があるため、継続的にクレンザーなどを使用していると内部にクレンザーの粉が入り込み、レバーの動くを悪くしてしまう恐れがあります。
サーモスタット水栓の場合
サーモスタット混合栓でハンドル操作に不具合が発生する原因は、下記の通り。
蛇口の空回り
サーモスタット混合栓の蛇口が空回りしている場合、経年劣化によりバルブの軸が摩耗したり削れてしまう事によって空回りしている事が考えられます。
蛇口が固い
サーモスタット混合栓には、湯調ハンドルと切替ハンドルの2つのハンドルが取り付けられていて、どちらのハンドルが固くなったかによって原因も異なります。
湯調ハンドル
湯調ハンドルが固くなってしまった場合は、サーモユニットのグリス切れが考えられます。
切替ハンドル
切替ハンドルが固くなっている場合は、切換弁(開閉バルブ)の故障やグリス切れが考えられます。
蛇口が固くなった時の直し方や対処法
蛇口が空回りしたり固くなってしまった際は、以下の対処法を行ってみてください。
単水栓やツーハンドル混合栓の場合
単水栓やツーハンドル水栓の蛇口が固くなってしまった場合は、固くなってしまった原因が特定できたら下記の対処法を行います↓
タオルやゴム手袋を使ってみる
単純に蛇口ハンドルを強く閉めすぎた事が原因で蛇口が固くて動かなくなってしまった時は、タオルやゴム手袋を使用するのがオススメ。
ハンドル部分にタオルを巻き付ける事で、握る面積が広くなるため力を入れやすくなります。
ゴム手袋は素手と比較すると滑りにくく、こちらも力を入れやすくなるため固くなったハンドルを回すのに有効な手段となります。
この際、力任せに回すと蛇口を破損させてしまう恐れもありますので、様子を見ながら回すようにしてください。
ミネラル成分や汚れを除去
ハンドル式水栓でもレバー式水栓でも、水に含まれているミネラルの固着が原因で固くなっている場合、付着しているミネラル成分を除去するだけで改善する事も。
蛇口ハンドル周辺を掃除、あるいは蛇口を分解して掃除を行ってみてください。
蛇口を分解する場合は、作業を行う前に必ず止水栓を閉めておきましょう。
止水栓の位置が分からないようであれば、水道の元栓を閉めるようにしてください。
- 戸建て→屋外に設置されている水道メーターボックスの中
- マンション→玄関脇の扉付きボックスの中
- アパート→共用スペースなど
水道の元栓は、上記の場所に設置されている事がほとんど。
アパートなどの場合は、誤って他の部屋の元栓を閉めてしまわないよう、しっかりと確認をした上で閉めるようにしてください。
ハンドルタイプの蛇口は、赤・青のカラーキャップが取り付けられている場合は、水栓上部に空いている小さな穴に千枚通しなどを引っかけて外すと、内部にネジが取り付けられています。
プラスドライバーでネジを回し外すと、ハンドルを上に引き抜く事が可能となります。
ハンドルを外したら、ハンドル内部やハンドル下部などに付着しているミネラル成分や汚れを、歯ブラシなどを使用し取り除いてください。
ネジの部分も固着しドライバーで回すのが難しい場合、強引に回すとネジ山が潰れてしまう恐れがありますので、無理に外したりしないようご注意ください。
グリスを補充する
グリス切れによって蛇口が固くなっている場合は、グリスを補充すれば解消できるケースも少なくありません。
グリスを塗布するのは、水栓内部に取り付けられているスピンドルというパーツ。
スピンドルとは?
ハンドルと連動して上下に動き、通水路を開いたり閉じたりする役割をしています。
止水栓を閉めたらスピンドルを取り外し、スピンドルのネジ山部分に綿棒などを使用しグリスを塗布してください。
画像引用元:Amazon
水栓に塗布するグリスは、必ず【水栓用シリコングリス】を使用するようにしてください。
機械用などの潤滑油を使用すると、水に溶けだしてきて危険なので要注意⚠
また、スピンドルの劣化や摩耗が激しい場合は、新しいスピンドルに交換してしまうのがオススメです。
スピンドル
画像引用元:Amazon
スピンドルは、ホームセンターやネットショップで購入可能。
お使いの蛇口に適したスピンドルを購入し、取り付けてみてください。
こちらの動画で、スピンドルの取り外し方や交換手順が紹介されています。
シングルレバー混合栓の場合
シングルレバー混合栓の蛇口が固くなってしまった場合は、固くなってしまった原因が特定できたら下記の対処法を行います↓
バルブカートリッジを交換する
シングルレバー混合栓でハンドルが固い症状が現れた場合、バルブカートリッジを交換する事で改善するケースが多くあります。
バルブカートリッジ交換の手順
- 止水栓を閉める
- ハンドルを外す
- カートリッジ押さえを外しカートリッジを撤去
- 新しいカートリッジを取り付ける
- パーツ類を全て戻し止水栓を開く
1:止水栓を閉める
作業をしている際に水が吹き出してこないよう、作業前に必ず止水栓を閉めてください。
止水栓は、キッチン水栓ならシンク下、洗面台なら洗面台下などに画像のような物が取り付けられている事も。
それらしき物が見当たらない場合は、水道の元栓を閉めておけばOK。
元栓の場所については、こちらをご覧ください。
2:ハンドルを外す
シングルレバー水栓のハンドル下部にキャップが取り付けられている場合は、千枚通しなどを使用し取り外します。
キャップは、水栓前方や後方などに取り付けられています。
機種によってはネジが無く、上に引っ張るだけで引き抜ける物も。
ネジの有無や取り付け箇所が分からない場合は、説明書やご使用の水栓製造メーカHPなどでご確認ください。
※強引にハンドルを引っ張ると、破損させてしまう恐れがありますので力任せに引っ張るような行為はNG。
ネジはプラスや六角の物など機種によって異なりますので、キャップを外したらネジ山の形状を確認しプラスドライバーや六角レンチを使ってネジを緩め、ハンドルを引き上げ外してください。
3:カートリッジ押さえを外しカートリッジを撤去
こちらも機種によって異なりますが、ストッパー、カートリッジ押さえ、カートリッジガイドなど、必要に応じて全て取り外してください。
カートリッジ押さえは、最近の物は基本的に回すだけで外す事が可能ですが固着し固くなっている事も。
そのような場合は、強引に外さず業者に一度ご相談される事をお勧めいたします。
カートリッジ押さえを外す事ができたら、バルブカートリッジを撤去。
4:新しいカートリッジを取り付ける
古いカートリッジを撤去したら、新しいバルブカートリッジを取り付けます。
画像引用元:Amazon
バルブカートリッジはホームセンターやネットショップで購入可能。
また、水栓製造メーカーによってはホームページより純正品を購入する事ができます。
各メーカーのパーツ購入ページはこちら↓
ご使用になられているシングルレバー混合栓の根本付近などに記載されいてる型番を見て、適合しているバルブカートリッジを購入し交換を行ってください。
5:パーツ類を全て戻し止水栓を開く
新しいバルブカートリッジを新しい物と交換したら、カートリッジ押さえ、ハンドルなどを外した順番と逆の手順で取り付け、止水栓を開き完了です。
最後に、水を出してみて水漏れなど無いかしっかりとご確認ください。
こちらの動画では、バルブカートリッジ交換の手順が紹介されています。
蛇口が空回りしたりゆるくなった時の直し方や対処法
蛇口のハンドルやレバーがガバガバになるのはナゼ?
ハンドル・レバーの、ボルトやネジの緩みによって発生します。
ハンドル式の場合は、内部にある【スピンドル】という、水量を調節する役割をしている部品の摩耗が原因になっている事もあります。
まずは各部を締める
まず最初の対処法として、ボルトやネジ類など内部の部品など緩んでいる可能性のある箇所を締め直してみてください。
注意ポイント
全体的に8割り程度の力で締めるイメージで行ってください。
ハンドル式の場合、スピンドルを交換する
各部品を締め直しても改善されない場合は、スピンドルが摩耗しすり減っている可能性が濃厚で、新しいスピンドルと交換する必要があります。
まとめ
蛇口のレバー・ハンドルが固くなったりガバガバになってしまった時は、原因によってはご自身で改善させる事も可能です。
